現代では英語だけでなく中国語もビジネスに必要になってきているので、日本人も外国語学習にかなり多くの時間を費やすようになって来た。私が英語の勉強をしていた昔の時代では、英語学校も少ないし、インターネットも今のように普及していなかったので、英語学習の効率は著しく悪かった。現代では、アメリカの映画もニュースも無料でいつでも見ることが出来る。おまけに字幕までついているのもたくさんある。これだけいい学習環境にあっても、やはり英語学習は思ったように進んでいないようだ。
日本で長年英語の勉強をした挙句、アメリカに行って実際に話しをしてみると、全く通じなかったり、何度も聞き返されたりする人はたくさんいる。(私も過去に何度も経験している)文章にすると簡単な英語なのに、アメリカ人がしゃべっているのを聞いてもさっぱりわからに事も多い。これらの問題をいかにして克服するか、かなり難しい課題だと感じている。
ここでは、効率的な英語学習法について、いろいろ調べ、私なりに一つの提案をしてみたい。
前提条件
まず、期待する英語の上達レベルを、英米人の、中学、高校生レベルにしてみよう。(大学とか高いレベルは、次の段階とします)
1. ボキャブラリー: 自分がもっているボキャブラリーは中学卒業程度から高校の中頃までとしましょう。
2. 文法: 文法は、一度習ったけれど、大雑把に知っているだけで、実践で会話では直ぐに適用出来ない状態。
3. 発音: 発音の実地訓練は、やったことがない状態(日本ではこれが普通です)
4. イントネーション: 聞いたことがあるが、実地訓練はやったことがない状態
5. ネイティブとの実践会話の経験: ここでは、一度は旅行などで英語国に行ったことが有り、実戦経験がある人を対象とします。
(理由は、実際に学校で長年習った英語では実際に通用しないという苦い経験がないと、これから説明することは理解し難いと思うからです)
私の提案は、学生時代にちゃんと英語の勉強をやらなかった人、やったけど日本式カタカナ英語でやってきた上に、使う機会がないので、ほとんど実践経験がない人、このような人達が、海外旅行や、英語圏の友達等と楽しくコミュニケーションできることを目標にしています。(米国の大学で正規の経済学科などを卒業するようなハイレベルの話ではありませんので悪しからず)
また、社会人で仕事があり、勉強する時間が圧倒的に少ない状態を考慮し、その上で、完璧なもの(目標)は捨て去り、実質本位で、超効率的なやり方を考えてみます。
大きなポイント
英語でコミュニケーション出来ない時に、その原因をいつくか考えてみると
1. ボキャブラリーが少ない(まず単語力がない)→これは、当たり前ですが、十分心の底から理解が必要です。
2. 発音の訓練(聞く、話す)がされていないので、知っている英単語が聞き分けられないし、正しく発音されていない。
3. 英語独特の抑揚(イントネーション)の訓練がされていないので、聞く、話す、どちらもコミュニケーションできない。
4. 文法の規則がわかっていないので、ゆっくり話されても文章が理解できない。
5. 文法の規則はわかっているが、動的な理解(Natural speedで話されたまま、即理解)の訓練がされていない。
上記の中で、特に大きな問題というか、英語のレベルアップの大きな障害となっているものは、2と3でしょう。言い方を変えると発音は中学校から、間違った発音を叩きこまれていることが多いので、その問題認識がないこと、そしてその訓練をする先生や場所がないことが問題の根源ですね。間違った発音を続けている限りは、時間を重ねても進歩がありませんので、ここが重要でしょう。1と4については、言われなくてもわかっていると思います。
もう一つ大きな心理的障害になっていると私が感じているのは、学校教育では三単現のSとか、細かいところの間違いをチェックしてくるので、殆んどの日本人のマインドが完璧な英語を話さないといけないと、無意識のうちに「これが当たり前」という強い観念が植え付けられていることです。実際に英語を話すときの目的は、コミュニケーションすることで、文法が間違っていようが、表現が不十分であろうが、内容が伝えられればいい、といった考え方はご法度になっています。英語学校や、教師はお金をとって教えているので「ええかげんなやり方は」できないという事情もあります。
ここでは、この考え方を「根底からぶち壊し」、「伝えられればいいじゃないか」という考え方で、方法を考えています。従って、正統派の方々には向いていない、つまりTOEICで○○点を目指すという方には不向きです。試験を受けて就職活動に有利にしようという方はご遠慮いただき、「点数などどうでもいいから、とにかくコミュニケーションがスムーズにできる」という目標をもった方を対象にします。
6. 勉強を継続するための環境: 語学学習というのは相当な時間を要するものです。その遅々たる進展には、努力というより、Motivationをいかに継続することができるか! これが日本では英語を使う環境が著しく少ないので、難しい問題です。これも大きな壁であることを意識して考えます。
7. 前のブログでも触れたことですが、スポーツや楽器の練習と同じやり方にしないといけないことも重要です。
主要項目
以降の、投稿で上記の問題点を踏まえて学習方法の提案をしていくのですが、順番として、
1. 発音 → 2. イントネーション(コントラクションも含む) → 3. 文法の動的理解 → 4. ボキャブラリー(基本動詞) → 5. 生活の基本単語 → 6. 日本語を一切頭から抜く
という、やり方を提案します。
このやり方で、実際に誰かに実験台になってもらって、実行をしてみたいと思います。
やりながら、1/5,2/5,…..とシリーズで書き進めていきます。
お楽しみに!